借金があっても住宅ローンは通るってほんと!?

融資の審査ポイントと借金がある場合の対策を徹底解説!
2022 年 2月 17日
借金があったら住宅ローンは組めない…と考えられている方は多いのではないでしょうか。
住宅ローンは様々な基準があり、借金はあくまでも一つの要素に過ぎません。
借金がある場合の銀行の審査のポイントやその対策について解説していきます。
1、借金があっても住宅ローンは借りられる!
消費者金融(サラ金)などで借金をしている場合であったしても住宅ローンを組むことは可能です。
ただし、借金の金額と種類によっては、住宅ローンの審査に通らない可能性があります。
特に税金や借金の滞納がある場合は注意が必要です。
ローンを申し込む際は、現在の借金額・借入先・融資目的の詳細な申告が必要です。
これらの情報から、金融機関は契約者がローンの返済を続けられるかどうかを判断します。
借金額が多く、返済負担が重いと判断されれば、審査は通りにくくなります。
借金の種類が消費者金融やキャッシングの場合も、自動車ローンや教育ローンのケースと比べると不利です。
審査基準は金融機関ごとに異なるため、銀行を変えれば審査に通る場合もありますが、希望借入額より少ない金額で承認されるケースも考えられます。
また、日本では税金の支払いを何よりも優先することが求められます。
例えば、債務整理や自己破産で借金がなくなっても、原則として税金の未納分の支払い義務の免除は認められません。
税金の未納が続くと、未納者の給料や財産が差し押さえの対象となり、住宅も差し押さえ財産の対象となってしまいます。
そのため、税金の滞納がある場合、審査にはまず通らないと考えてよいでしょう。
ただし、差し押さえまで至らなければ滞納の記録は残らないため、差し押さえられる前に税金を完済すれば、審査に影響は与えません。
2、まずは借金を完済することが重要!
消費者金融から借りた借金は金利が非常に高く、気づかないうちに利息が膨らみ膨大な金額になってしまった…
という話も珍しくありません。
そのため、まずはもっと金利の低い公的融資制度を利用した借替、もしくはそれも難しい場合には借金の一本化や債務整理をするのも一つの手段です。
公的融資制度は低所得者であっても、無利子もしくは低金利でお金を借りられる制度のことです。
小額の借金であればこのような制度を積極的に利用していくことも良い手段となります。
この公的融資制度を利用しても完済が難しいといった場合には借金の一本化や債務整理といった手段も存在します。
3、借金の一本化とは
多重債務に陥っている方の多くは様々な消費者金融やカード会社からバラバラに請求が来てしまっており、支払いの期日のズレやそれぞれの返済金額について悩まれている方が多いのが現状です。
そういった方は「借金の一本化」について検討してみてください。
「自分はもう限度額いっぱい借りてるから、これ以上借りられるわけがない」と思っている方がいらっしゃいますが、そうとは限りません。
苦しんでいるあなたに手を差し伸べてくれる制度や機関があります。
借金の一本化とは文字どおり、複数のローンを使って借りていたお金を一つのローンにまとめることをいいます。
裏ワザや借入先に頭を下げて頼み込むといった特殊な方法に感じられるかもしれませんが、実は様々な銀行や消費者金融で借金一本化のための「おまとめローン」を商品として準備しているほどスタンダードな方法となっています。
今回の場合での借金の一本化は、住宅ローンのようにあるローンから別のローンへというわけではありませんが、借り入れるローンを変更するという意味では「借換え」にあたります。
もともと借り入れていた相手先にはいったん全額返済し、その返済にかかったお金を別のローンから借り入れる、というわけです。
借金一本化のメリット、デメリットは以下の通りです。
メリット
・金利が下がる
・借り入れ審査がある
・返済先が一箇所になる
・ブラックリストに載らない
・総量規制に引っかからない
デメリット
・返済期間が延びる
・返済総金額が増える
・借り入れ審査がある
一本化のための新たな借入れは、一定の要件を満たせば総量規制の対象外になります。
すでに総量規制の金額近くまで借入額がある方でも、おまとめローンに申し込めば審査通過となる可能性はあると考えられます。
4、債務整理とは
債務整理にもいくつか種類があり、それぞれのメリットやデメリットについても解説していきます。
①任意整理
任意整理とは、債権者との交渉により毎月の返済額や返済方法を調整し、無理なく完済するための債務整理です。
任意整理後将来利息がカットされるケースが多く、結果的に借金負担が軽くなる可能性があります。
任意整理後は、合意した総額を3〜5年かけて返済していきます。
任意整理は、借金の減額幅では他の債務整理手続きに見劣りしますが、裁判所を通さない柔軟・簡素な手続きであるというメリットがあります。
②個人再生
個人再生とは、借金を最大90%減額し、残った借金を3~5年で返済していく裁判所を通した手続きです。
減額を認めてもらうには、完済までの返済金額や方法をまとめた「再生計画案」を債権者集会で決議し、その後裁判所に認可してもらう必要があります。
個人再生は任意整理より手間がかかりますが、借金を大幅に減額できる上に、自己破産と異なり財産を残すことが可能です。
③自己破産
自己破産は破産申立書を裁判所に提出し、免責許可をもらうことで借金を免除(ゼロ)するための手続きです。
裁判所が申し立てた人の収入や借金の額、借金理由を考慮し、借金をゼロにするかを判断します。
自己破産は、借金をゼロにできる代わりに、一部の自由財産(総額99万円)を除いて財産を処分が必要であったり、手続き中職業制限を受けるなど様々なデメリットがあります。
これらの債務整理をした場合の共通のデメリットとして、債務整理後数年間は新たに融資を受けることができなくなってしまいます。
5、任意整理した後に住宅ローンを通す際の注意点
任意整理をした後に住宅ローンの審査を通すのならば、事前にしっかり準備をしておくことが欠かせません。
一度ブラックリスト入りしている状態であることから、少しでも審査に通りやすい環境を整えておくことが大切だからです。
まずは信用情報機関への情報開示請求をして、事故情報が消えていることを確認するのは必須です。 さらに安定した職に1年以上就き頭金を多めに用意しておくなど、やるべきことは多くあります。
これらの準備を怠ったまま審査を通してしまうと、審査落ちした記録だけが残ってしまうでしょう 審査落ちした記録は約6カ月残るとされているため、何度も審査に落ちてしまえば、さらに審査に通りにくくなってしまいます。
任意整理をした後は、事故情報が消えていても必ず審査に通るわけではありません。
十分な準備をして審査に挑み、できる限り審査落ちしない状況を作ることが大切です。
6、まとめ
結果から言うと借金の一本化や任意整理をした後でも、完済すれば住宅ローンを組むことは可能です。
ただし、審査に通るためには信用情報を確認したりローンを申し込む金融機関を選んだりする必要があります。
生活を安定させることも欠かせないポイントとなるので、早めに準備を始めておくといいでしょう。