ろうきん住宅ローンの審査は通りやすいとの評判?審査基準を解説!

ろうきん住宅ローンの審査は通りやすいとの評判?審査基準を解説!

ろうきんは「営利を目的としない」という通常の金融機関と異なる性格をもっている組織です。

そのため、ろうきんの住宅ローンは営利目的ではなく、勤労者への社会的使命をもって提供されています。

そういった背景もあってか、ろうきんの住宅ローンは審査に通りやすいという評判のようです。

本記事では、ろうきんの住宅ローンについて、特に審査基準についてその評判を含めて詳しく解説します。

ろうきん住宅ローンの基本情報

まずはろうきんが提供している住宅ローンの基本情報について把握しましょう。

ここで「団体会員」「生協会員」という名称がでてきます。これが本記事のポイントとなりますので覚えておきましょう。詳しくは以降で説明していきます。

商品概要

まずはろうきん住宅ローンの概要です。

使いみち居住用の住宅・宅地の購入、新築、増改築(賃貸用不動産の購入には利用できない)
融資金額最高1億円
融資期間最長35年(最終返済時は満76歳未満)
返済方法元利均等毎月返済または元利均等毎月加算併用返済
保証料一括前払方式または月次後払い方式
不動産担保取扱手数料団体会員・生協会員:11,000円上記以外の方:33,000円
繰り上げ返済手数料無料

出典:中央ろうきんホームページ

4つの金利タイプ

次に金利についてです。

全期間固定金利型変動金利型
団体会員の場合1.250〜3.100%0.625〜2.475%
生協会員・団体会員以外の場合1.350〜3.100%0.725〜2.475%

出典:中央ろうきんホームページ

申し込み可能な基準

最後に住宅ローンに申し込みができる方の条件です。

主に3つの条件があります。

  1. 申込時の年齢が満18歳以上、かつ融資時の年齢が満66歳未満で、最終ご返済時の年齢が満76歳未満の方
  2. 前年税込み年収が150万円以上で、安定継続した年収であるかた
  3. 同一勤務先に1年以上勤務されている方(自営業者は3年以上勤務されている方)

まずは、上記の条件に当てはまるかを確認しましょう。

ろうきんの住宅ローンの審査は本当に甘いのか?

「ろうきん住宅ローンの審査は通りやすい」という評判をよく聞きます。

詳しく調べたところ、以下の3つ理由で審査が通りやすいという評判になっているようです。

理由1:団体会員・生協会員に有利

さまざまな口コミ・評判から、団体会員・生協会員は住宅ローン審査に通りやすいことが判明しています。

実際にご自身が団体会員かどうかは、ご利用になる各地域のろうきんに問い合わせてください。

団体会員に当てはまらない方は生協会員になりましょう。

中央ろうきんの場合、こちらのリンクのいずれかに加入していれば大丈夫です。

パルシステム、国民共済など、すでに加入されている方も多いのでは?住宅ローン優遇に当てはまるかどうかは直接各地域のろうきんに問い合わせるのが安心です。

理由2:審査金利が低い

審査金利とは銀行が住宅ローンの審査を行うとき、借入限度額を試算するために設定する仮の金利のことです。

審査金利は通常適用金利(住宅ローン審査が通ったときの実際の金利)よりも高いため、融資金額が高いと審査金利では返済が無理と判断されてしまいます。

中央ろうきんの場合は以下のようになります

・団体会員・生協会員の場合:審査金利=適用金利(変動金利型なら0.625%)

・団体会員・生協会員以外の場合:審査金利=標準金利(変動金利型なら2.475%)

団体会員・生協会員とそれ以外の金利の差からわかるように。

圧倒的に団体会員・生協会員の方が審査金利が低く、審査金利が高いために審査が通らないという可能性がなくなります。

理由3:返済比率が低い

返済比率とは「年収のうち住宅ローン返済にあてる比率」です。

中央ろうきんの住宅ローンは以下の基準を満たす必要があります。

  • 30%未満(年収500万円未満)
  • 35%未満(年収500万円以上)

この比率は他の金融機関の住宅ローンに比べて高めの設定です。つまり年収が少なくても、借りられる額が大きいということ。

借り過ぎは注意ですが、適正な借入額であれば審査が通りやすいと言えます。

ろうきん住宅ローンのメリット

このように審査に通りやすいと評判のろうきんの住宅ローン。その他にも主に3つのメリットがあります。

メリット1:申し込める年収条件が明確かつ低い

申し込みが可能な条件の1つとして必ずあるのが年収(収入)になります。

借りる側として困るのが、いくつかの銀行の住宅ローンはその金額が明示されておらず「安定した収入であること」という条件になっていること。

自分の収入が基準を満たしていないかどうか不明な状態で申し込むのはとても不安だと思います。

その点、ろうきんの住宅ローンの年収の条件は「前年税込み年収が150万円以上で、安定継続した年収であるかた」と金額が記入されています。

ろうきんの住宅ローンは自分の年収が審査基準以上かどうかはっきりと分かるので安心です。

その上年収150万円以上という条件はかなりの低さです。

例えば新生銀行の住宅ローンは年収の条件金額が明示されています。

しかしその基準は400万円以上。それと比べると、ろうきんの住宅ローンの年収条件はかなり低く設定されていることがわかります。

メリット2:団体会員・生協会員なら保証料が割安

これまで解説したとおり、団体会員・生協会員は審査時に有利です。

その他にも保証料も安くなるというメリットがあります。

【保証料額の例示(100 万円あたり)】 (単位:円)

期 間10 年20 年 30 年 35 年
団体会員の構成員の方3,809~7,6187,225~14,44910,363~20,72511,845~23,689
生協会員の方4,761~7,6189,031~14,449 12,953~20,725 14,806~23,689
上記以外の方5,714~7,61810,837~14,449 15,544~20,725 17,767~23,689

出典:中央ろうきんホームページ

メリット3:繰り上げ返済の手数料が無料

繰り上げ返済をするとき、通常は手数料が必要になります。

ろうきんの住宅ローンの場合は一部繰上返済の場合は手数料無料です。

ほとんどないとは思いますが、全額繰上げ返済の場合は条件によっては手数料がかかります。

ろうきん住宅ローンのデメリット

今までのように、メリットしかないように思えるろうきんの住宅ローンですが、以下の3つのデメリットもあります。

デメリット1:ネット銀行・メガバンクに比べて金利は低いわけではない

審査に通りやすい、団体会員・生協会員だと有利な点が多数ある、というメリットがある反面、金利についてはネット銀行やメガバンクに比べて必ずしも低いわけではありません。

トータルにかかる金額を試算し、本当に自分としてろうきんの住宅ローンがベストかどうかを判断しましょう

デメリット2:おすすめできない属性の方もいる

デメリット1で解説したように、ネット銀行やメガバンクの金利はろうきんより低い傾向です。

つまりネット銀行やメガバンクの住宅ローンの審査はその分ろうきんより厳しくなります。

ただ金利の低いネット銀行やメガバンクの厳しい審査が通りそうな属性(職業・年収)の方は、あえてろうきんの住宅ローンを選ぶ必要はありません。

デメリット3:3大疾病保障のために金利上乗せが必要

3大疾病とはがん(悪性新生物)・心疾患・脳血管疾患のことを指します。

3大疾病は死亡原因上位3つの疾患です。

ろうきんの住宅ローンにはろうきんオールマイティ保障型団信(3大疾病保障特約・障がい特約付団体信用生命保険制度)という制度があります。

金利を0.3%上乗せすることで、3大疾病に罹患した時点で住宅ローンの返済が充当される制度です。

一見とてもお得な保障にも見えますが、他の金融機関の住宅ローンでは3大疾病保障が無料で付加されているものもあります。

ご自身の現在の年齢・健康状態を考えて3大疾病保障が必要かどうかをよく考えて、総合的にろうきん住宅ローンの価値について判断してください。

まとめ:審査に通るために生協会員になろう

以上、ろうきんの住宅ローンの審査の通りやすさをメインとした解説でした。

評判通り、年収や現在の借入金額に不安がある方にとって、ろうきん住宅ローンは1つの選択肢であることは間違いありません。

繰り返しになりますが、ろうきん住宅ローンのメリットを享受するためには、団体会員であること、団体会員でない場合は必ず生協会員に加入するようにしてください。